テキストサイズ

きみがすき

第10章 *キュウ*

*大野*




午後は打ち合わせが2件か。

13:30からだから、昼を食べながら行った方がいいな。

「二宮、お昼は外で食べない?」

二「……。
大野さんの奢りですか?」
ちょっと拗ねたような表情。

唇が尖ってる笑
さっきのこと根に持ってるな。
先にからかってきたくせに。

「いいよ。
おじさんが奢ってあげよう。」
給料そんな変わんないのにな…

途端にニヤッと笑い
ニ「やったぁ♪
ありがとうございまぁす。」
と可愛く答えた。


…もう。甘え上手め。
「そのまま打合せ2件行くけど準備、大丈夫?」


二「バッチリできてます。」


さすが。
「んじゃボチボチいきますか。」

ニ「はい。よろしくお願いします。」

「うん。よろしく。」
もうすっかり頼もしくなった二宮を見て
思わず顔が綻ぶ。



さて、
どこで食べようかな?
確かニノは生物苦手って言ってたよな。
う~ん。打合せもあるしラーメンはやめよう。
パスタ系もアウトか…。

ニノと悩んだ挙げ句、結局いつもの蕎麦屋。

ニ「大野さんって蕎麦好きですよね。」
カウンターに並んで座る。

「あー。まぁ好きだけど、あんまり店とか詳しくないから、結局いつものとこって感じ。」

もともと冒険しない派なんだよね。
期間限定商品もなんか買えない。

ってことで、いつものざる蕎麦を頼んで
蕎麦茶を飲みながら、食べ物が届くのを待つ。



そうだ。
「ねぇ松潤のお店って2人でやってるの?」

ニ「え?あ、そうですね。店の持ち主はまた別ですけど、潤君が店長って感じで。」

「店長かぁ。若いのにすごいね。」

ニ「まだまだ客足の波があって、経営は楽では無いみたいですけど。アルバイトを雇う余裕が無いって、前は言ってましたね。」


「そうなんだ。」
飲食業って特に大変そうだよな。ブームとかもありそうだし。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ