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きみがすき

第11章 *ジュウ*

*二宮*




カラン…と厚い扉を開けると
中から、ふわっと暖かい空気と、それに乗せられて美味しそうなにおい。

松「あ!かず!」

そして、俺の会いたかった人。

「じゅ…」
相「ニッノちゃーーん!!」

「ぐぇ!」

一瞬で俺の視界は遮られ、潤君が見えなくなった。

相「久しぶりだねぇ。俺に会いに来てくれたのー?」

いきなり抱きつかれ、左右に振られる。
なんか口から出たかも…

「…っんなわけないでしょ!離してよ。」
どうにか逃げ出そうともがくが、
こんのばか力!

相「えー?冷たいなぁ。」
くふふっと全然悪びれた様子も離す気も無い反応。
「…もう!いい加減に…」
足でも蹴飛ばしてやろうかと思ったとき



松「おい、雅紀」

潤君のひっくい声に、思わずビクッとする。


松「かずは、…俺んのだから。
触んな。」

相葉さんの肩をつかんで、俺と相葉さんを
ベリベリと引き離す。

相「くふふ。潤ちゃん、恐ーい。
久々の再会のハグしてただけじゃん。
ねー?ニノ?」

潤君のばか…。


相「…あらら、ニノちゃん真っ赤っか。」

うるさい!言われなくてもわかってるよ!
どうせ首まで真っ赤でしょーよ!

だって…『俺の』って…
そんなこと言われたら、潤君の顔なんて見れないよ…。ばーか。

そんな俺の心情を知ってか知らずか、

松「かず、お疲れ様。」
と、さっきとはうって変わって、優しい声。
頭をポンってされて、ますます顔があげらんない。
隣では、あいばかが、笑いをこらえてるし!


ホントにばーーか。

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