微熱Boy
第1章 *始まりは最悪*
『……ああ……気持ち!』
……俺は……
真夏の蒼い海を見ながら、
大きく伸びをした♪
と、その時!
-カシャ♪カシャ-
何やら聞きなれた、カメラのフラッシュの音!!
-カシャッ♪-
……俺は……
許可なく俺を撮りまくって居る、
超無礼極まりないその男に食って、
掛かった!
『---ちょ---あなた!
失礼じゃ無いですか!!名乗りもしないで!!』
『---オッ---怒った顔も
超イケメン♪
あ-、構わないから続けて♪』
-カシャッ♪-
この男は一向に、
止めようとしない。
『だから!
あなたねえ!』
俺は呆れて近くに居た、
マネージャーに詰め寄った。
『---ちょ---マネージャー!
なんで止め無いんだよ!』
『いーんだよ♪』
『---は---
なんで!?』
俺がマネージャーを責めていたら、
さっきの失礼な奴が---
『お疲れさん!
いいもん撮れたよ♪』
…と、俺の肩を、
ポンっと叩いて、
立ち去ろうとした。
『---待て---名前ぐらい言えよ!
いい大人が!』
『---ああ---そのうちきっと、
解るんじゃね♪
じゃあな!』
『---あ---
オイッ!』
『---お前---最高の笑顔だったぜ!』
と言い残して、
俺の前から姿を消した。