粉雪のファンタジー
第1章 *雪との出逢い*
俺はすぐに雪に、
知らせたくて電話をする。
だが何度かけても雪はその日、
電話にでる事はなかった。
俺は、忙しいのかな?……
と思う程度で、
さほど気にとめなかった。
明日またかければいい。
ぐらいに思ってたんだ……
あの時もっと気に掛ける、
べきだったんだ……
……そうしたらきっと……
こんな事には成らなかったかも、
知れ無いのに……
……そして次の日……
雪に電話をかけて呆然とする……
『おかけになった電話は
現在使われておりません』
冷たい機械音だけが、
俺の胸に響いた……
……な、んで?……
俺は言いようのない
不安にかられ、
胸が締め付けられそうだった……
すぐにでも雪のマンションに、
行きたかったけど俺は、
別口の仕事で地方に居て、
今週末までは東京に戻る事は、
出来ない状況にいた……
俺は自分の仕事をこれ程、
恨んだ事はなかった……
……雪に何かあったら……
俺は毎日祈る思いで仕事を、
なんとかこなし考えた挙げ句、
俺は4日めが過ぎた頃、
いよいよ……
拓先輩に電話をかけた。
今の俺には
最後の頼みのつなだった。
……頼む!……
知っていてくれ!……
俺は祈る思いで……
拓先輩に電話をかけた。