粉雪のファンタジー
第2章 *拓の告白*
マンションに帰って、
さっそく拓先輩に
電話をする。
『……もしもし、涼です……』
『……オオ!……
少しは元気になった?……』
『……はい……先輩……
この前は本当に、
有難うございました。』
『……いーよ♪……
雪に逢う気になった?……』
『……え?……』
俺は言いたい事を先なね言われ、
聞き返した。
『……先輩?……
なんで解るんですか?……』
『お前の考えてる事ぐらい、
解るよ……
何年お前と一緒に居るんだよ?……』
『……先輩……』
『……後1日経っても……
電話来なかったら、
お前の事殴りに行ってた。』
『……ッツ!……』
『……涼?……
これだけは約束して?……
雪の前では絶対泣くなよ?……』
『……はい……解ってます。
先輩いろいろ本当に、
すみませんでした。
有難うございました。』
『……オオ!……
涼……頑張れ!!
雪を…、頼んだぞ!!……』
『……はい!……』
……なんだよ……俺……
二人にこんなに心配掛けてんじゃん!
だっせーな……
俺は自分の弱さを恥じた……
辛いのは俺だけじゃないと……
そしてこの日を境に、
二度と泣かないと……
心に決めた……
……俺は前だけ向いて歩いて行く……
そう決心した。