粉雪のファンタジー
第3章 *涼の決心*そして最終章~
『……あんまり居ても……
体調によくないな?
また明日来る……』
『……涼……あんまり、
無理しないで?……
涼だって今仕事大変じゃない?
あっ!!結果は出たの?
コンクール……』
『……あっ!……
真っ先に言おうとして、
雪見て全部吹っ飛んだ。笑
無事に一次通過したよ!
雪のおかげだ……有り難う……』
……すると雪が俺に優しい……
キスをくれた……
『……おめでとう!……
涼……凄いわね!!……
さすが涼ね。
だから貴方は大丈夫だって、
言ったでしょ♪』
『……雪が……居たからだよ……
優勝したら真っ先に、
雪に見せに来るから!』
『……楽しみにしてるわ……涼♪』
『……じゃ行くな?雪……』
『……ええ……
気をつけて帰ってね……』
……俺は雪を抱きしめて……
『……雪もう……
一人で勝手に決めるなよ?……』
『……涼も……
ほんとに無理しないで?……』
『……俺が雪に……
逢いたいからいいの……
じゃな♪雪……』
『……ん……』
俺は病室を出て歩き出した。
さっき雪を抱きしめて、
俺は愕然とした……
確実に痩せてきていた……
『……クソッ……
なんで雪なんだよッ!……
俺が……代わりてー!……』
……俺の頬を涙が伝った……
……もう泣かないって決めたのに……
……俺はそっと涙を拭い……
空を見上げた……
その日見た空は俺の気持ちとは、
うらはらに……
どこまでも綺麗な蒼だった……