TABOO
第4章 *未来へ*
そしてまたびっくりした伸一。
絶え間無く来る客。
やみくもに働くレイの姿―――
……この青年になら……
美砂を任せられるな……
注文した料理を口にする伸一。
……味も超一流か!……
『……あ、アイツに電話……』
『もしもし?ああ、俺だけど。
無事に彼と逢えたよ……』
『……そうよかった……
貴方絶対二人を、
幸せにしてあげてね……』
『……ああ有り難う……』
女は泣いていた。
自分のせいで別れたと言う、
負い目があった。
そして店が終わり、
a pageの店の中、
美砂の事を知る二人の男が、
向かい合って、
始めて話しをする。
再度、頭を下げるレイ。
『……改めまして……
立花零です。』
と言い席に座る。
2時間ぐらい話しただろうか?
レイも美砂との出会いから、
過程から全て話した。
全て話さないといけない気がした。
伸一も今は違う女と、
住んでいる、と言う事……
そして美砂への気持ち。全て話した。
全て話した上でレイに……
『……君を見て……
君なら美砂を任せられると思った。
美砂を幸せにして、
やってくれますか?……』
『え?俺でいいんですか?……』
『……君じゃなきゃ駄目だ……』
『……有難うございます……
もう……逢えないと思ってました。
ほんとに有難う……』
と言うとレイはまた涙を流した。