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校えっち(校閲)ガール

第10章 伊波杏奈の事情①

「今ここで契約しても構いませんか?」
「もちろん」

笹川がスーツの胸元に刺さっている
高級そうなボールペンを貸してくれた。

茶封筒から雇用契約書を取り出す際に
一万円札がパッと見で
5枚ほど見えた。

素人のビキニ姿の私が
30分ほどの撮影で
50,000円も貰えるなんて。

「そうだった、そうだった。杏奈ちゃん
スタイルいいね。修正かけずに済んだよ」

笹川がノートパソコンを
正面に座る私の方へと向けた。

パソコンの中の私は
自分で思っていたほど
スタイルは悪くなく
何よりとびきりの笑顔だった。

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