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大型犬との夏波乱

第4章 ~文彦の魔の手~

◇梅田喫茶店の敷地内・駐車場◇

-大喜視点-

「アンタが代わりに、借金返済してくれたんだってな
どうも、ありがとうございます」

文彦は、俺達の方に向かって歩きながら、小太郎さんに借金返済のお礼を言う。

「小太郎さん、早く行きましょう」

「おい、待てよ
冷たいなぁ~」

「お前のせいで、俺は親も友達も大学から見捨てられて、住んでたアパートも追い出されて、借金取り達から散々酷い目に合ったんだぞ!!」

コイツのせいで、俺は……俺は…!

「確かに、俺はお前に借金の保証人を頼んだけど強制ではなかったし、大喜には断る権利もあった
だけど、お前は自己判断で保証人を引き受けた
俺だけのせいにするなよな」

「ッ…!」

確かに、俺には断る事も出来た…。

けど、文彦の言うとおり最終的には、俺の自己判断で保証人になった…。

「俺はお前の事を信じてたんだぞ!
事業起こす話、嘘だったんだろ!」

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