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大型犬との夏波乱

第4章 ~文彦の魔の手~

◇梅田喫茶店・スタッフルーム◇

「はぁ……。」

「朝陽、大丈夫か?」

勤務時間が終わり、スタッフルームに戻って朝陽を心配する。

「おい、朝陽」

店長も、スタッフルームに入って来た。

「失敗は誰にでもある
いい加減、元気出せよ」

店長も、ずっと朝陽を心配してくれてたんだ。

「違うんです…。」

「「?」」

朝陽が、首を横に振る。

「あの時、つまずいて料理を落としてしまったのは…。
大喜さんの親友だった男に、足を引っ掛けられたからなんです…。」

「えっ?」

「そうか、あの2人の片方が大喜の…。」

あれは、朝陽のミスじゃなくて文彦の仕業だったのか…。

「でも、俺が落とした事には変わりないんで…。」

落ち込む朝陽。

「朝陽、ゴメン…。
俺が、ココで働いてるばかりに…。」

「そんな、大喜さんのせいじゃないっす!」

「そうだ、大喜は何も悪くないぞ」

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