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大型犬との夏波乱

第4章 ~文彦の魔の手~

「いらっしゃませ!」

店のドアが、開く音がして振り返ると小太郎さんが入って来た。

「小太郎さん、いらっしゃいませ」

俺は、小太郎さんのそばに駆け寄る。

「小太郎さん、カウンター席でも良いですか?」

「うん、良いよ」

その時、小太郎さんは俺から視線を一瞬だけ逸らし、再び俺の方を見て頷く。

小太郎さんが、文彦達の方を見たのがわかって俺も頷く。

「それでは、こちらの席へ」

小太郎さんを、カウンター席へ案内して水入りコップを置いた。

「小太郎さん、実はさっきまたアイツらの嫌がらせあったんすよ…。」

「そうなの…?」

俺と小太郎さんは、小声で会話をする。

俺は、さっきの出来事を全て話した。

「最悪だな…。」

メニュー表を見ながら、怒りの表情を浮かべる小太郎さん。

「はい…。
あ、注文どうします?」

「ソース焼きそば大盛りとハヤシライス大盛り、ミックスジュースで」

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