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第5章 X'mas oxo






「赤葦、出てってくんない?

俺、この人が好きんなっちゃった!」

そういって木兎さんの後ろから現れたのは小柄で可愛らしい女性

「あーでも俺管理とかできないからどっか空いてる部屋にでも住んで?

家賃要らないから!」

木兎さんはよろしく!と続けて俺の左薬指の指輪を外してポケットに入れ、自分のポケットから俺のポケットに何かを入れた

驚いて左手を見ると木兎さんから貰った指輪がなくなり、ポケットの中身を確認すると、俺が木兎さんにあげた指輪が入っていた

あまりに衝撃的なことで、固まっていると木兎さんが俺の荷物をまとめて鞄に積めて持ってきた

「ほら。

これ空いてる部屋の鍵。

管理よろしくね」

そういった木兎さんの見慣れぬ指輪がついた左手にはこの間引っ越していった一家の部屋の鍵

そう言えばここの一家の引っ越しの原因は両親の離婚だったかな。

「俺は、この部屋にはもう来れないんですね」

「なにいってるの赤葦?当たり前じゃん」

「…すみません。出ていきます。今までありがとうございました」












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