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第2章  智 side



魘されてた?
そんなはずないよ。

おいら、確かに夢は見てたけど。


そこは国立の楽屋。

ライヴ終わりのバタバタ状態。

そんな中、いきなり潤が抱きついてきた!と思ったら、ほっぺたにチューして来やがった。


「お返し~~~っ!へへっ!!」


と、笑いながらシャワーを浴びに走って行ってしまった。

おいらはキスされたほっぺたを、ライヴの時の潤と同じように掌で触れながら、

「潤~~~ったく~~~」と苦笑した。


あ…おいら今、夢の中で"潤"って言ったのかも。
いや、確実に声が出ちゃったよな。

しょおくん、それを気にしてそんなコトを?


ふふっ……ヤキモチ妬いてんのか……
かわいい。

しょおくんのことだ。
きっと平静を装って、心の中はネガになってんだ。



おいらは、スッとしょおくんの腕の中に入り込んだ。


「智く…ん…?」

「しぃ~~~っ!」

しょおくんの唇をおいらのソレで塞ぐ。


「ん……なんかズルい……」

「ズルかないよ…キスしちゃいけない?」

「じゃ、なんで潤のこと…潤の名前、呟いたんだんだよ…」

「あれ…?おいら、魘されてたんじゃないの?」

「うっ…いや…あの、それは……」


イケメンしょおくん、頬が赤く染まってるよ。


「しょおくん?もしかしてヤキモチ妬いてんのぉ?」

「や…妬いてないっ!!」

「ふ~ん…で、ホントは??」

「………ヤ…イ…テ…ル……っ…」



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