Baby love
第1章 まさかの関係?
M side
M「翔くんて男もイケんの?」
S「は?!」
M「酔っ払ってセックスするなんて珍しい事じゃ無いのかよ?
男でも女でも、誰でも良いのかよ!!」
S「おい、ちょっと待て、」
M「・・・気持ち悪い。
俺は翔くんみたいにいい加減な男大っ嫌いだ!!」
S「潤っ!!」
掴まれた腕を振りほどいて、翔くんを睨む。
これ以上ここにいたら泣きそうだ。
こんな奴の前で泣いてたまるか。
M「帰る。」
財布とスマホをデニムのポケットに押し込む。
上着は・・・そうだ、着て来なかったんだ。
S「・・・送るよ。」
M「いい。」
S「お前そんな薄着じゃ寒いって。」
M「・・・・・」
無視をして玄関へ向かい靴を履く俺に、ふわっとコートが掛けられる。
S「車に乗りたくないなら・・・頼むから着てってくれ。」
M「・・・・・」
ぎゅっとコートを握って、無言のまま玄関を出た。
翔くんのニオイがする・・・
ポロポロと零れる涙が、冬の冷気にさらされて冷たい。
M「翔くんのバカ。変態。大嫌いだ。」
どうせこんな事になるなら、翔くんとヤッてしまえば良かったのかな。
ふざけんな。
あり得ない。
その他大勢の一員になってたまるかよ。
翔くんに憧れてた自分が、なんだか可哀想に思えてきた。
M「・・・もう掃除もしてやんねーからな。」
イライラする気持ちを落ち着けようと、自販機でコーヒーを買って飲む。
いつの日か、翔くんに貰ったジュースもあったけど・・・プイっと無視をしてやった。