
Baby love
第29章 甘い2人。
S「ただーいまー!!」
リビングのソファに倒れこんで時計を見ると、もう日付が変わっていた。
M「こら、ちゃんとお布団入ってから寝ようよ。」
S「飲み過ぎたなー・・・」
M「お父さんとバンバン飲むからだよ。
大丈夫?水飲む??」
あの後、父さんと母さんと潤と、皆で酒を飲んだ。
みんな、ずっと笑ってたな。
実家に行く前は、勘当されたって良いという気持ちで乗り込んだっていうのに・・・
親ってすげぇな。
なんつーのかな、愛情ってのを実感しちゃって・・・
恥ずかしくて居心地が良いのか悪いのか良く分からなかった。
でも、あんなに楽しそうに笑う父さんを見たのは初めかもしれない。
そんな父さんを嬉しそうに見ている母さん。
なんか、良い夫婦だな、なんて思ってしまった。
俺らも、あんな風に年を重ねていきたいな・・・
S「潤、今日はありがとう。」
M「え?」
コップに水を入れて持ってきた潤が、不思議そうに首を傾げる。
S「父さんも母さんも嬉しそうだった。」
M「・・・お礼を言うのは俺の方だよ?
俺を受け入れてくれたんだもん。」
隣に座った潤から水を受け取ると、一気に飲み干した。
S「お前、すげぇ可愛く笑ってたよ。
押し倒したくて、ずっとウズウズしてた。」
チュ、と潤の唇に吸い付くと、嬉しそうに微笑む。
M「ふふ、俺を押し倒したいって顔に書いてた。笑
あ、お母さんがね、帰りに湿布くれたよ。」
S「まじで?!」
酒を飲んでしまったので、帰りはタクシーを呼んだ。
早く潤と2人になりたくて俺はさっさとタクシーに乗り込んだのに、潤はなかなか家から出て来ないなと思ってたんだよな。
M「あとね、鍋のレシピ教えてもらった。」
それで遅かったのか。
てか湿布って・・・母さんって色々無敵だな。
今度ローションとか持ってきたらどうしよう。
S「湿布あるなら、今日はちょっと無茶しても大丈夫だな?」
ニヤリと笑って、からかったつもりだったのに。
