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Baby love

第4章 近付けない。




昔々の話だが。



俺の事を大好き、ずっと一緒にいてね、と言う可愛い少年がいた。



十数年経って、成長したその子にバカ、変態、殺すと言われてしまった。



育て方を間違えたかな?なんて。



S「ははは。」



俺育ててねーし。
潤のお父さんお母さんすみません、冗談です。



N「翔さん・・・あんなの気にする事じゃないってば〜。」



珍しくニノが俺に優しい。
ソファに座って項垂れる俺の膝に両手をちょこんと乗せ、心配そうにしている。



収録中も、潤が気になってうまく集中出来なかった。
情けない・・・



殺すなんて衝撃的な事を言われたかと思えば、可愛い笑顔を向けられて。


何か会話を続けなければと思ったら、するりと俺を通り過ぎて今は雅紀と談笑中。



N「ねぇ、大丈夫?」



S「ああ・・・」



N「もう、全然ダメじゃんっ。」



ペシッと肩を叩かれる。



N「シッカリしなさいよもう!!」



S「最近、俺かっこ悪いよなぁ、」



N「そうね。」



・・・やっぱ優しくない。泣



N「らしくないよ、何にビビってんの。」



・・・そうだよな。



本来、俺はあまり思い悩むタイプでは無い。



これまで、順風満帆と言って良い人生を歩んできた。
もちろん、全てが思い通りになって来たわけでは無いけど。



挫折も苦悩もそりゃあった。
将来に不安を覚えて眠れない日だってあった。
でも、神様は乗り越えられる試練しか与えない、そう信じて前だけを向いてきた。



自分の選択が間違っていたと思った事も無い。
改めて思うが、俺は自分に自信があった。
男にとって、自信があるというのは大事な事だろ?




S「・・・・・・・・。」




潤にも昔言ってやったもんだ。
自信を持て、男ならくよくよ悩むなと。



そうだ、くよくよ悩むな。
ソファから勢い良く立ち上がる。



S「潤、」



M「・・・なに?」



潤はもうこれで仕事は終わりのはずだ。
いつものように軽く飯に誘えば良い。



S「えっと・・・」



雅紀と談笑中だった潤は、帰り支度をしていた。
チラリと目だけをこちらに向ける。



今日は、こないだ行けなかった和食屋に行こう。
酒は飲まない。
美味しい料理を食べながら、お前と話すだけで良い。



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