Baby love
第5章 近付きたい。
M side
S「ホームセンター、付き合ってくれないか?」
M「え?」
S「俺1人じゃ、キッチン用品なに買えば良いか分かんねーんだよ。」
あの時、酔っ払って俺を抱き寄せながらした約束。
・・・無効だって言ったじゃん。
S「・・・ダメか?」
M「っ・・・!!」
なに、その上目遣い。
翔くんが俺に甘えるような態度を取るなんて、今までに1度も無い。
昔からいつも俺が甘えてばっかだったから・・・
S「潤〜、」
・・・可愛い。ズルイ。
M「・・・良いよ。あんま時間ないし急ご?」
S「まじで?!やったー!!」
ウキウキと帰り支度をする翔くんが、本当に嬉しそうで思わず頬が緩む。
新発見・・・。
あのクリクリの大きな目で上目遣いをすると、翔くんは超可愛い。
M「ふふ♪」
珍しいもの見ちゃった。
O「お前ら!Wデートは良いが、ちゃんと家に帰れよ?!
帰ったかどうか電話すっからな!」
・・・拗ねてる。笑
M「リーダーも来ればいいじゃん。」
O「行かねぇよ。翔くんに恨まれる。」
M「はぁ?」
S「じゅーん!行くぞー!」
すっかり支度を終えた翔くんが、大声で俺を呼ぶ。
O「・・・翔くんは基本しっかりしてるし人を頼らないけど。
本当は甘えん坊だと思うぞ。」
M「え?」
翔くんが甘えん坊?
・・・想像つかないけど。
S「おい!潤っ!!」
イライラしだした翔くんは、すでに俺のカバンまで持ってドア前で待っていた。
せっかちなんだからもう!!
M「ゴメン、リーダーまたね!」
O「おー、楽しんで来ーい。」
・・・甘えん坊ねぇ。
それって、リーダーにだけじゃないの?
リーダーは年上だし、翔くんも頼りにしてるのは知ってる。
俺なんか、翔くんは必要としないだろ。
・・・甘える翔くんってどんな感じなのかな。
ご機嫌で前を歩く翔くんの背中を見つめながら、頑張って想像してみたけど。
やっぱりどうしても想像つかなかった。