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寺院~気象系中・短編集~

第2章 僕の恋人はレイプマン【山】

いつからこんな事を思うようになったのかわからない。
でもきっかけは唯一の肉親だった妹の死。
悪いことは続くなぁ。
立て続けに付き合っていた男に振られ勤めていた会社は倒産。

人は一気にこんなにも大事なものを失うのか。
神は存在するのか。
色々なことを考えさせられた。

智「はぁ...」

いくら世界に絶望しようと、何もかも失おうと世界は動く。
何もかも失い、この世界に絶望している俺を取り残して世界は動く。

智「はぁ...」

さっきから何回溜息を、ついただろう。

“智!溜息ついたら幸せ逃げてくんだよ!”

智「...」

別れたばっかりだからかあいつの顔ばかり浮かんだ。
もう二度と戻れないのに...

“智ごめん。俺やっぱ未来が見えない生活には耐えられない。別れよう”

あいつはノーマルだったから、そんな言葉を残したのか、それとも...いや考えるのはやめよう。

俺は考えること、感情、命。
全てを捨てるため深い深い眠りについた。
眠っているだけだから捨てれないのだけれど今の俺に出来ることは寝ることしか無かった。

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