FRIENDs -ars短編集-
第5章 ハチミツを添えて A×N
Aサイド
「かず。」
それから数日。
今日はかずの誕生日当日。
俺の声にかずは振り返る。
「この収録終わったら、時間ある…?」
かずは気まずそうに目を逸らし
首を横に振った。
「まだ雑誌の撮影が…」
「じゃあ待ってる。何時まででも待ってるから。」
真っ直ぐにかずの目を見つめていると、
だんだんと瞳が濡れていくのがわかる。
かずは、知らないとでも言うように
楽屋から出ていった。
「…相葉くん…がんばったね。」
「うん、よく言ったよ。」
翔ちゃんと松潤がそう言ってくれて
智くんはその温かい手で背中を擦ってくれた。
俺はいつの間にか泣いていたらしく
テッシュの箱を差し出される。
「…相葉くん、ニノなら考え直してくれるよ。」
「大丈夫。俺らも応援してる。」
「がんばれ。」
3人に背中を押され、少し勇気が出た。
少し腫れたかもしれない目を気にしながら
収録を無事こなした。
収録中、かずはリーダーともいちゃいちゃせず
俺とは目も合わせてくれなかった。
俺だけじゃなく、リーダーにも冷たいなんて…
そんなかずは初めてだった。
きっと何かあったんだ。
そう思いながら、このしやがれの収録は
あっという間に終わっていった。
みんなで楽屋に向かい、
俺は荷物を持って部屋を出た。
かずも出てくると、まだそこにいた俺に
少し驚き向こうに歩いていく。
「かず、待ってるからね。」
かずは足を止めた。
「だから…ちゃんと家帰って…
お願いだからっ…帰って…」
「ううん、帰らない。俺、待ってるかr」
「帰ってっ!!お願いだから帰ってよっ…!
…お願い、だからっ…ちゃんと家まで…っ…」
振り向いたかずの頬には
一筋の涙が流れていた。
「な、なんで…?なんで泣いてんのっ?」
かずが泣いてるなら、俺が拭ってあげないと。
かずに近付こうとすると、
くるんと後ろを向いて走って行ってしまった。
「かず…」
1人しかいない廊下に
俺の声が虚しく消えていった。
「かず。」
それから数日。
今日はかずの誕生日当日。
俺の声にかずは振り返る。
「この収録終わったら、時間ある…?」
かずは気まずそうに目を逸らし
首を横に振った。
「まだ雑誌の撮影が…」
「じゃあ待ってる。何時まででも待ってるから。」
真っ直ぐにかずの目を見つめていると、
だんだんと瞳が濡れていくのがわかる。
かずは、知らないとでも言うように
楽屋から出ていった。
「…相葉くん…がんばったね。」
「うん、よく言ったよ。」
翔ちゃんと松潤がそう言ってくれて
智くんはその温かい手で背中を擦ってくれた。
俺はいつの間にか泣いていたらしく
テッシュの箱を差し出される。
「…相葉くん、ニノなら考え直してくれるよ。」
「大丈夫。俺らも応援してる。」
「がんばれ。」
3人に背中を押され、少し勇気が出た。
少し腫れたかもしれない目を気にしながら
収録を無事こなした。
収録中、かずはリーダーともいちゃいちゃせず
俺とは目も合わせてくれなかった。
俺だけじゃなく、リーダーにも冷たいなんて…
そんなかずは初めてだった。
きっと何かあったんだ。
そう思いながら、このしやがれの収録は
あっという間に終わっていった。
みんなで楽屋に向かい、
俺は荷物を持って部屋を出た。
かずも出てくると、まだそこにいた俺に
少し驚き向こうに歩いていく。
「かず、待ってるからね。」
かずは足を止めた。
「だから…ちゃんと家帰って…
お願いだからっ…帰って…」
「ううん、帰らない。俺、待ってるかr」
「帰ってっ!!お願いだから帰ってよっ…!
…お願い、だからっ…ちゃんと家まで…っ…」
振り向いたかずの頬には
一筋の涙が流れていた。
「な、なんで…?なんで泣いてんのっ?」
かずが泣いてるなら、俺が拭ってあげないと。
かずに近付こうとすると、
くるんと後ろを向いて走って行ってしまった。
「かず…」
1人しかいない廊下に
俺の声が虚しく消えていった。