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FRIENDs -ars短編集-

第5章 ハチミツを添えて A×N

Nサイド


まさきには、悪いことしたってわかってる。

でもしょうがないんだ。

お願いだから、無事真っ直ぐ家に帰って。



あいつに見つかったら大変だから。

だから、まさきだけは…



撮影が終わった瞬間。


「あ、二宮く~ん。」


そう俺を呼んだおっさん。

ニヤニヤしながら手招きする。


…気持ち悪い。鳥肌が立つ。


用意してあったのか、
空いている部屋に強引に連れ込まれる。


「んふふー、今日もいい子にしてた~?」


そう言って、その汚い指が俺の髪を掬う。

いや、実際汚いわけじゃないんだけど
俺にはすっごく汚いものに見える。


「いやだ…やめて…っ」


俺が振りほどこうとすると
両手でぐっと肩を掴まれる。


「お前、自分がどんな立場か知ってるよな?」
「……」


俺は反論出来ずに唇を噛む。





これは、あの時からだった。


「二宮くん、ちょっと。」


そう声がかかり振り向くと、
1、2回しか会ったことのないおっさん。

もう名前も覚えてない。


でも一応呼ばれたからそっちに行くと、
空き部屋に連れて行かれドアに鍵がかかる。


「な、なんですか…」

「実はさ~、俺、前から二宮くんのこと
ちょっと気になってたんだよね~。」

「…へ?」


そう言い俺の肩に手が乗る。


「んふふ、可愛いよね~二宮くん。」


ふとおっさんの手元のスマホを覗くと、
俺の写真が何百枚と入ったフォルダ。

さすがにひいた。身震いした。


「ほら、これとか好きなんだよねー」


そう言い見せてきたのは
俺の半裸のセクシーな写真。


「生で見てみたいよねぇ~♪」


その手が俺の身体を撫で、
危機感を感じた俺は咄嗟にまさきと呟いた。


「…まさき…っ」

「あ、へぇ~相葉くんなんだぁ~。
てっきり大野くんかと思ってたよ。」
「は?」
「とりあえず喰わせてね。」


呟き俺の身体を触るおっさんに
恐怖感を覚えた。


そのあとは何されたか覚えてない。


ただ、めちゃくちゃにヤられて
遠くでカシャッて音がした。


「誰かに言ったら、こればらまくから。
相葉くんも、どうなるかわかんないよ。」




それを口実に、何回も求められ
ついにはまさきと別れろ、なんて言い出した。



ごめんね、まさき…

本当は…大好きだよ…

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