君の愛しい玩具
第21章 【番外編・最終章】小さな始り大きな宇宙(そら)
小学4年の春――――…父に連れられて大きなお屋敷に来たのが最初だった
父の会社取引先の家だと言うが……あまりにもデカくて「ここは…どこ?」と、呟いたくらいだ
「イトシ――――…お父さん仕事の話をするから…隣の部屋で待っていてくれ」
「うん」
父の姿が隣の部屋に消えると…だだっ広い部屋にどうしていいか解らず…僕は、部屋をウロウロするしかなかった
と、そこへ――――…僕と同い年の位の男の子が現れた
「――――…誰?」
男の子は、僕を見てビックリしつつも威厳ありげに聞いてきた
「――――花田…花田 イトシ……君は?」
僕は、名を言うと男の子にも聞いた
「財御侍 メデル――――…ここの子だ」