
君の愛しい玩具
第4章 獅子の崖
僕は、指定されたクラスに入る―――……
と、先に教室に入っていた生徒の視線がいっせいに突き刺さった!!!
そして―――…コソコソ…コソコソ…
と、異様な雰囲気を感じる…
僕は、キリリと痛む胃を押え―――…席を探す―…
席は、3列目の後ろ…“花田”だから…予測出来る位置…
僕は、自分の席に座った―――――…
と、またざわつく…
「―――…あれ、お前…“財御持”って、苗字じゃないのか?」
ざわつく中で…僕の前に座っていた…背の高い…短髪頭の男子に話しかけられた…
「あ…僕は、“花田”です…財御持とは関係ないから…」
僕と男子の会話にまたもや…ざわつく…
「関係…ないって…
一緒に、登校してて…関係無いわけないだろ?親戚か?」
なかなか、ズカズカ聞いてくる彼に…
僕は、どう答えたらいいか迷っていたが…
ざわつきながらも…僕の話を聞こうと周りの微妙な集中力に冷や汗が出てくる…
「親戚じゃないよ…訳あって…財御持の家から通う事になってるだけの…一般人だよ…僕は…」
「~~~マジか…」
ざわつきは…僕の発言で更に広がりそうだったが…
それ以上…説明しようがないし…
僕は、困ってしまった―…
