
君の愛しい玩具
第4章 獅子の崖
「あ、悪い…俺は、長瀬 智也(ナガセトモヤ)ヨロシクな」
「長瀬…智也?…あ、“V6”の?」
「いや―――…それを言うなら…“TOKIO”だろ?微妙な間違いするなよ…
って、花田…面白いな―――…ここでそんな庶民的ツッコミさせられるとは思わなかった!!」
あ、TOKIO―…マジで間違えただけだが…
長瀬は、なんだか楽しそうに笑っているし…まぁ…いいか…
「僕の方こそ、ヨロシク」
良かった…
コソコソ雰囲気で、気が滅入りそうだったから…彼の存在は助かる…
「ねぇ…財御持って…そんなに有名なの?」
僕は、メデル君と行動を共にしていたが…“財御持”だからって…気にして接したことはなかった…
言われてみれば…凄い家柄らしいが…
父も…メデル君のお父さんとは…普通に接していた気がする…
