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第11章 I4U

浦田side





秀「千晃!?大丈夫か!?」





一列向こうの席から聞きなれた声が聞こえてそっちを向くと

過呼吸を起こしている千晃

そういえば以前もこんなことがあった






PTSD(心的外傷後ストレス障害)





最近は症状が特に見えなくなってきたから安心していた



クラスのみんなも驚いている





生徒A「俺先生呼んでくる!」

秀「千晃,すぐ楽になるから落ち着いて」





自分のブレザーを床に敷き,ゆっくりと千寝かせる




千「はぁ…はぁ…はぁ…」

秀「ゆっくり息吐いて…そう…ゆっくりでいいから」




過呼吸はまだおさまる気配がない

そこへ先生と西島たちが駆け込んできた



西「千晃っ!!!」

真「大丈夫なん!?」

先生「伊藤,声聞こえるか」

千「はあ…はあ…」

先生「症状出てから何分経つ?」

浦「10分くらいです」

先生「症状がでる頻度は?」

浦「最近は見てなかったので…何かを見て思い出したんだと思います」




秀「そう…そのまま…そのまま落ち着いて…」




だいぶ千晃の呼吸が落ち着いてきた

まだ少し荒いけれど



先生「脈もあるし呼吸も安定してきた。末吉,もう少し落ち着いたら保健室に運んでおいてくれ。テストの続きやるから」



先生や西島たちが教室に戻ってから数分後




千「やだっ…やだ…来ないで…」

日「フラッシュバック…」

浦「千晃落ち着いて…ゆっくり目開けて。みんないるから」


千晃の額には汗が滲んでいた


千「…痛い…やめて…」

秀「大丈夫,前向いて」





ゆっくりと前を向いて,恐る恐る目を開けた千晃

恐怖の色が滲んでいた




日「千晃,大丈夫か?」

浦「ちょっと思い出しただけだよな」

千「み…んな…」





千晃はゆっくり目を閉じた





秀「保健室に運んでくる」





そう言って秀太と千晃は出ていった

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