虹
第6章 Still love you
((梓side))
初めは幸せだった
隆の隣を歩くことができて
隣で笑ってくれていて
でも、段々と辛くなっていった
隆の人気が急上昇していってからは
人目を避けて行動していかなければからない
自由にショッピングに行ける機会もほとんどなくなってしまった
最近は仕事が重なり,なかなか会えない日々が続いていた
それでも,疲れを一切見せてこない
私のために…と,いつも優しい隆でいてくれた
会うと最初に必ず,優しくハグ
次に,触れるだけのキス
そして,満面の笑みで
「愛してる」
そう言ってくれる
私はそんな隆に甘え続けてきた
"まだ君"のMV
架純ちゃんと一緒にいる隆は,私の前でいるとき以上に輝いて見えた
以前から感じていたこと
"隆と私は一緒にいてはいけない"
私が隆の足を引っ張ってはいけない
今の私は隆にとって,仕事を終えても作り笑顔を向けなければならないような相手になってしまっている気がした
隆が【AAAの西島隆弘】であるために
縁を切ると決めた
さっきから絶えずスマホが震えている
着信音も鳴り止まない
落ち着かせようとスマホの電源を落とし,テレビをつけてみれば
隆が笑顔で取材に答えていた
ほら、かっこいい
隆はこっちのほうがいい
テレビの映像を遠目で見ていた時
ガタンッ
玄関先から鈍い音がした
振り返ると
西「ハァ…ハァ……」
息を切らした隆が立っていた
初めは幸せだった
隆の隣を歩くことができて
隣で笑ってくれていて
でも、段々と辛くなっていった
隆の人気が急上昇していってからは
人目を避けて行動していかなければからない
自由にショッピングに行ける機会もほとんどなくなってしまった
最近は仕事が重なり,なかなか会えない日々が続いていた
それでも,疲れを一切見せてこない
私のために…と,いつも優しい隆でいてくれた
会うと最初に必ず,優しくハグ
次に,触れるだけのキス
そして,満面の笑みで
「愛してる」
そう言ってくれる
私はそんな隆に甘え続けてきた
"まだ君"のMV
架純ちゃんと一緒にいる隆は,私の前でいるとき以上に輝いて見えた
以前から感じていたこと
"隆と私は一緒にいてはいけない"
私が隆の足を引っ張ってはいけない
今の私は隆にとって,仕事を終えても作り笑顔を向けなければならないような相手になってしまっている気がした
隆が【AAAの西島隆弘】であるために
縁を切ると決めた
さっきから絶えずスマホが震えている
着信音も鳴り止まない
落ち着かせようとスマホの電源を落とし,テレビをつけてみれば
隆が笑顔で取材に答えていた
ほら、かっこいい
隆はこっちのほうがいい
テレビの映像を遠目で見ていた時
ガタンッ
玄関先から鈍い音がした
振り返ると
西「ハァ…ハァ……」
息を切らした隆が立っていた