虹
第10章 LOVER
それから私はどんどん成績が上がり、志望校も見える範囲まできていた
私の西くんへの想いもどんどん募る
しかし、それに合わせるかのように育ちゃんの邪魔もエスカレートしてきた
" 育ちゃん、教えてもらってるときに私に何度も電話してこないで。"
『押し間違えたんだってば』
" 一昨日も同じこと言ってた "
育ちゃんと西くんは歳が近いし、悔しいけど育ちゃんは顔はかわいい(性格ブスだけど)
だから、西くんが取られないか心配だった
でも、今日はそんな余裕はない
想いを伝える日、バレンタインデー
時間はなかったけど自分なりに頑張った
何度も試行錯誤して空き時間にチョコを作り続けた
お酒を入れすぎてふらすらすることもあった
そんな努力と想いの結晶を、届けようと決めていた