虹
第10章 LOVER
とりあえずお風呂に入り、それから勉強をすることに
" お風呂あがったよ〜、西くんもお風呂入る? "
「俺は家で入るよ〜」
" え、夜も遅いし泊まってったらいいのに "
なんて言い訳
ほんとはもっと西くんと一緒にいたいだけ
「令ちゃん」
" ん? "
西くんのほうを振り向くと、手にはなぜかドライヤー
「髪、乾かしてあげる」
" え、いいよ(笑)自分で… "
「…令ちゃんシャンプー変えた?」
シャンプーは西くんもさすがに気づかないと思ってたから、開いた口が塞がらなかった
西くんの手がときどき耳や首筋に触れてドキッとする
優しく髪をとかしながら、丁寧に髪を乾かしてくれた
「俺ね…令ちゃんが飛び出してく前、笑うの必死だったんだ」
" え…? "
「好きな人いたなんて…知らなくて…」
" ちょっとまって…私は… "
「俺さ…令ちゃんが好きなんだ」