テキストサイズ

第11章 I4U

秀太side





浦「秀太の隣、女の子じゃん」


秀太「だから、女に興味無いんだって(笑)」


日「あれじゃない?火星人じゃないと好きになれないとか」


真「大阪のおばちゃんとかやない?」


西「意外にBLとかじゃない?」




中学から一緒にいた直也、西島、日高、真司郎とは高校が同じで、幸いクラスも同じになった




俺は普段、こいつらの前くらいでしか笑わない





だから、環境が変わっても今までと変わらない生活をすると思っていた






先生の話を適当に聞きながら桜の花びらを目で追うと、隣の女と目が合った






千「あの、伊藤千晃っていいます」





ふわふわした雰囲気で、そこそこモテそうな子



ただ、名前を聞かされても正直興味ない





秀「そ。」


千「え、名前教えてくれないの?…まあいいけど…」





適当に返事をすると、少し頬を膨らませながらそう言われた


別に名前くらい聞かれれば教える





秀「秀太。末吉秀太」


千「秀太くん、か。」


秀「いや、呼び捨てでいいし」


千「じゃあ秀太!千晃って呼んでね!」





思っていることが顔に出るのか、笑ったり考えたりしているのがよくわかる



さっきまで頬を膨らませてたのに、目をきらきらさせながら笑顔を向けてくる千晃に思わず笑ってしまう




秀「ふふっ…」


千「あ、笑った!」


秀「…は?別に」


千「なんだ、笑ってた方がかわいいのに」


秀「うるせえ」


千「はいはい(笑)」







そんな話をしていると、後ろから背中をつつかれた




振り返ると西島がにやにやしている





西「あれ〜、秀太くん、もう友達できたの?(笑)」


秀「別に。」


千「え、友達じゃないの!?」






なんか突っ込むところが違う気がする




西島と顔を見合わせて吹き出した





西「おもしろいね!俺、西島隆弘!よろしくね!」

千「あ…っと、伊藤千晃…です…」







グイグイ突っ込む西島に困った顔をしている



ころころと変わる表情は見ていて全く飽きなかった

ストーリーメニュー

TOPTOPへ