
箱………仇
第2章 雨の夜――…
私は、お風呂を準備して――…
お弁当を暖める――…
その間――…テレビを観ていたが――…
夕方のワイドショーと被る内容もちらほらあった…
そのなかで…17年前の未解決の事件の被害者夫が…再び…画面を占領した――…
なんともテレビ映えする旦那――…
パートのおばちゃんたちがキャーキャー言うのも解らなくもない…
「―――イケメン…無罪ねぇ……」
ふと、父の容姿を思い浮かべる…
父の容姿なら、無罪だったとしても――…有罪にされてしまうかも…
残念ながら…イケメンではないし…話が面白い内面イケメンでもない――…
「―――…良かった…お父さんに、似なくて…」
