箱………仇
第6章 愛と言う箱――――…
父は――――…
私に全てを話してくれた――――――――…
母の事――――…
自分の事――――…
書類上の義理父…大屋さんの事――――…
母を殺した――――…本当の父の事――――…
そして…
「………このまま…この生活を続けても良いかもしれない――――…って、思った事も…あったんだ…」
父は、私の目の前の箱を引き寄せ――――…
止まらぬ涙を流し続ける――――…
「――――…僕はね…
いつか、菊地に復讐しようと思っていたんだ――――…
いずれ…菊地を殺すヤツの――――…娘なんて…お前も嫌だろ?
だから…寿子を、僕の養女には出来なかった――――…
2回も、父親に人生をめちゃくちゃされるなんて――――…そんな不幸…背負わせたくなかった」