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腐男子恋愛日常-parallel world-

第10章 ~歩の嘘~

真が1階に下りて来る前に、それらを全て用意した。

「研磨君、ゴメンね…。」

僕は、ヤカンに熱い湯を注いでその中に、全部のデータを初期化したスマホを入れて蓋を閉める。

ヤカンを、ガスコンロの上に置いて包丁を握り、真が下りて来るのを待つ。

「兄さん、待たせてゴメンね」

真が、階段から下りて来る。

「着替え用意するのに、結構遅かったね」

僕は、包丁を後ろに隠す。

「いやぁ、兄さんと恋人になれた記念の着替えを選んでたんだ」

真が、1階に下りて来た。

「兄さん、それじゃあ今から―――――」

「真、ゴメン…!」

「えっ…?」

僕は、真の胸に目掛けて勢い良く包丁を突き刺す。

「ぐ、がぁああああッ!!」

「くッ…!」

僕は、力いっぱい包丁を真の胸に押し当て続ける。

「に、兄さん…ぐがあああッ…!!」

「真、本当にゴメン…!!」

「う、うぐッ…!」

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