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『ヒボクリトの贖罪』 大阪在住40男とメイド達の非日常性活

第14章 二人目のM

『大丈夫?』

脱力した彼女に声をかけると
私を引き寄せそっとキスをしてくれました。


『何故会おうと思ったの?』

普段は初対面の会話のきっかけ程度に投げかけるこの言葉も
彼女に対しては本心で聞いてみたいと感じていました。

『ジンさんは悪い人じゃないから。』

『悪い人もいっぱいいるよ。』

『でもジンさんは違うでしょ?』


相手が求めているとは言え
結局は自分の存在価値を感じるためという
自己の承認欲求の道具として性行為を繰り返すことが
悪いことではないと言えるのか。

黙った私を彼女は抱きしめてくれました。
また私は泣いていました。

この時の私の気持ちがどういうものだったのか
思い出せませんが

彼女の優しく温かな思い
全てを包み込んでくれるようなぬくもりだけは
今でも鮮明に覚えています。


既に私は
彼女に恋していました。

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