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『ヒボクリトの贖罪』 大阪在住40男とメイド達の非日常性活

第15章 2度目のさよなら。

『おはようございます。朝早いのですね。

Mさんは賢い方だから
そう判断されると心のどこかで思っていました。

あの時のMさんでは無い
今のMさんと
あの時のまま立ち止まったままの私が会っても、ね。

今年は私の中で色々な事、気持ちを見直したり
ケジメをつけて整理する年になっています。
私の中でもモヤモヤしていた想いが、Mさんのおかげで整理されました。


私が何故最後にあった日
2度とあなたに会わないと決めたのか。
思い出しました。

私はあの時、誰よりもあなたが好きでした。
たった3度しか会ってませんでしたし、
あなたのことを何も知りませんでしたが好きになっていました。

ジンとして色々な女性と会いましたが初めてのことでしたし、その後もありません。

好きになると同時に後悔もしました。
『なんで、こんな形で出会ってしまったんだろう』
そう思っていました。

もし、Mさんと私が日常の中で出会っていたら。
私とあなたはどういう関係になっていたのかな。
この6年をお互いどう過ごしていたのかな。

ただ、あのような形で会ってしまった以上、必ず終わりはきます。
いつか、非日常と現実の帳尻を合わせなければならないときが来ます。

私は自らの傷口を大きくしたくない
そんな自分勝手な理由で、Mさんの元を去りました。
あなたの気持ちを全く考えずに。

そして、また同じことを繰り返そうとしていました。
自分勝手なタイミングで自分勝手に足あとを残しました。

この春、母が倒れました。
未だに意識は戻っていません。
倒れてはじめて、母の存在がどれ程のものか、
母の愛情がどれほど大きかったかに気づきました。

母の存在が私の拠りどころになっていました。唯一甘えられる存在でした。
全てを受け止めてくれる存在でした。

そんな存在が居なくなって
あなたのことを考える時間が本当に増えました。
あの時のMさんなら私の気持ちを受け止めてくれたかな。

でも、時間は進んでました。
私だけが立ち止まってました。


私は手放してはいけないものを自らの意志で手放しました。
あなたは、その手でやっと掴んだ幸せを決して手放さないでください。


私は強いあなたが好きでした。
強くて愛情深い
あなたと出会えて本当に良かったです。


お互い幸せになりましょうね。ありがとうございました。』

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