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Best name ~ 追憶 ~

第2章 私の希望

私の手を引いてスタスタ歩く、その人は


規格外・・・とまでは言わないだろうか


けれど
世間一般的にみたら

頭が、ひとつ……ふたつ…飛び出してそうな
背の高い…大柄な男性。



2人よりは1人の方が
なんとか逃げやすいはず…


けど…


こんな大きい人…こっちの方が
十分コワイのでは……?



……と言うより何より


何?…この人?


どこにいくの?


…私を、どうする気なの?








状況を必死に理解しようとしながらも
私は混乱する一方だ。





ドキ…ドキ…






その人は私の方を一切見ず
後ろも見ず…
一本道の通りをスタスタとひたすら進む。







私は言葉こそ発せられずにいたけど…

私の手を引くその人を…

高い位置にあるその横顔をチラチラとみていた。



引かれている手…

乱暴に、とか
ちぎれるほど強く掴まれてるワケではないけど

しっかりと握られている…
大きい…その手に。



元々、冷えやすい私の手に…伝わってくる熱



あれ……私…

こういう体温……どこかで…。





小走りに息があがったから?
先ほどの発作の起きそうな気配は収まっていた。


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