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Best name ~ 追憶 ~

第2章 私の希望

もう家が目と鼻の先…という所で

それとなく…〃ここで良い〃と
その人に伝えると

彼は察してくれて
そのまま去ろうとする。



「夜、出歩くのは気をつけろ」と

最後まで私を気遣いながら…。





本当にただ……私に親切にしてくれた人…




翌々考えたら私

そんな人に

それも、おそらく年上の人に



ものすごく失礼な態度をとり続けていた


と、思うのだけれど


……私の勝手な事情で。





でも


…もう


会うこともないだろうしな。






さっさと背を向けて立ち去る私の背に…


『オヤスミ』


と言う、その人…









あ・・・私。





~もう、会うこともない……


けど


だからこそ……こんなの…


私……よくないよ…やっぱり。






ドキ…ドキ…







『ありがとう……っ』












助けてくれて…


親切にしてくれて


ありがとう。







一言でいい・・・それだけは

伝えたかった。







一方的に言って


走り去ってしまったけれど・・・。



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