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Best name ~ 追憶 ~

第2章 私の希望

逃げ出した私に、彼は連絡をくれた…。

いつもの……これまでのように。

いつもの彼のように。







逃げたって仕方ないのに・・・


それが現実なのに・・・。






メチャクチャな私は
いとも簡単にボロボロになっていた。






体が重い・・・。






薬も切らしてしまった。



病院にはしばらく行っていなかったし
ついつい薬も飲んでいなかった。




・・・さぁ、どうしよう私。








そんな私をソウタさんが見兼ねる。



強制的に病院に連れていかれて
治療を受けた。






『苦しいのか……アイ?』

『・・・べつに』


『焦らずに、ゆっくりだな~~…~~』





・・・。





ソウタさんの言葉が
ろくに耳に入らない。






眠りたい・・・。



部屋に帰って私は目をこする。




眠るのがこわい・・・。



夢の中でも現実が追いかけてくる。








私は押し寄せる現実に
ただ怯えた。






ケータイにメールが届く。




あの人からだ・・・。





電話も…ずっと無視してしまっていた…。







〃『どうしても会って話したいことがある。
ずっと待ってる…』〃







……現実がせまってきた。


いよいよ……すぐそこまで。







逃げ続ける私に

しびれをきらしてしまったのかな・・・。





さいごまで…

申し訳ないことをしてしまったな…。



なんて謝ったら良いのだろう・・・。



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