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Best name ~ 追憶 ~

第3章 私の大切な人

彼のバースデー当日・・・。



初めて彼をお祝いする…。




はじめての

彼への贈り物を選んで…







ドキドキ・・・


ワクワク・・・・・。









「贈り物をお探しですか?」




初めて入った
紳士服のお店…


チョット敷居が高くて
緊張してしまった・・・。




ビシっとスーツを着こなした
男性店員が声をかけてくれる。



彼の好きな
スポーツウェアとかの方が良いかな?…
などと

迷った末に
ネクタイを選んでみた。




『ぁの…はい…。彼の誕生日なんです』


「それは素敵な贈り物ですね。
お喜びになると思いますよ」



笑顔の素敵な店員さんが
色々と案内してくれて

沢山のネクタイと・・・
しばらくにらめっこ・・・・・。



『体・・・大きいからな・・
あまりパッとしないのもナ・・・

でも・・・ハデなのもな…。

~あのぅ……
もらって困る色とか……ありますか?』





リョウキと年が近そうな
その店員さんに聞いてみたり…。




……クスクスと笑うお兄さん。




は・・・はずかしい・・・。






「ふふ…~失礼しました。
…~こちらなんか、いかがでしょう?

落ち着いていて品もありますし
それでいて~…」






彼のスーツ姿は何度か見ていた。


頭を動かして記憶をたどり
彼が持っていなそうな
色や柄を考える。




『これが・・・いいかな。似合いそう』






なんとな~く・・・

それをつけているリョウキが

パッと浮かんだ一点・・・。





迷いに迷って選んだ
初めてのプレゼント・・・


彼のことを考える時間は
とても楽しくて幸せで・・・




知らない若い男性と
普通に笑って話していることにも

……今更ながら気づいていた。







私の中で
少しずついろんな事がことが
変化していた。




共通していることは、ひとつ・・・



どれも〃幸せな変化〃

だということ。

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