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私たちの・・・

私の前に
彼の元交際相手と名乗る人が現れた。



私に、彼と別れるようにと要求する



突然…なんて人だろう



そう思ったけれど
彼女には相応の理由があった




彼女は…彼の子を身ごもっていると言うのだ





私の頭の中が・・・真っ白だった










彼が過去に・・・
人並みの交際歴や経験がある…


そんなことは当たり前だ


それで傷付いたりなんて
もちろんしない





だけど…話は、それどころじゃ…





私・・・彼といちゃいけない。







はなれたく・・・ない





失くしたくない・・・あの人のことだけは







大好きなの・・・





リョウキが大好きなのに・・・






はなれたくなんか・・・ないよ








私の目から…言葉に出来ない気持ちの代わりに

涙がポロポロとこぼれていた








いやだよ・・・はなれたくない・・・







リョウキの手を・・・はなしたくない








だけど私が、この気持ちを貫けば

誰かがつらい思いをする…



罪のない人が…不幸になる


ダメだ・・・


ダメなんだ






頭が真っ白な私が
フラフラと歩き出す頃には

外は、どしゃ降りの雨で
白くなっていた





重い脚を引きずって歩く





彼と…待ち合わせをしていたんだった・・・





思考回路が停止していた私・・・





待ち合わせ場所に…向かおうとしたのか

自宅に帰ろうとしていたのか…




この時の記憶が・・・私にはない