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Best name ~ 追憶 ~

第5章 あの人に…お似合いの女の子

改札を出たリョウキは
私を待たせてるって思ってか

まだ話していたそうな同僚らしきOLさんに
さっさと手を振って別れていた




私は・・・なぜか

彼に居場所を知らせるなり
合図もせずに

ポツンと隠れるように
その場に立っていた










ホントは・・・リョウキには

ああいう女の人がお似合いなんだろうな









『アイルごめんな!お待たせ』



背を向けていた私は
気づいて駆け寄ってきた彼に
肩を叩かれる





『あ、お疲れさま
ううん…私もついさっき着いたの』






『腹減ったな?何食おっか?』







いつも通りの彼と…
仕事帰りにデート





なぜか私は・・・

いつの間にかだけど




少し彼からはなれて
歩いてしまってた







『・・・』


『~~でな。……?・・・アイル?』





『ぇ……?あ、うん・・・』


『ふふ……疲れてんだろ?
今日もお店忙しかったのか?』





私・・・なんか

ボーっとしちゃって





『アイルそのバックカッコいいじゃん♪』


『・・・安物だよ』





『マジか?
アイルが持ってるとそうみえない
買い物上手じゃん♪』




なんてことないシンプルな
私の持ち物をさりげに褒めてくれたり

相変わらず優しい彼だったけど…





『ね…リョウキ
さっきの人・・・OLさん?』


『うん?』






『あ、駅で・・・』


『??・・・あぁ会社の子。
たまに電車一緒になるんだ
?・・・どうかした?』







あ・・・なんか私・・・


誤解招くっていうか





なんか私・・・


ヤキモチ妬いてるみたい





イヤだ・・・恥ずかしい








『ぇ…ううん。綺麗な人だなって・・・
会社にあんな人いっぱいいるの?

大人っぽくて…オシャレで』






『そうか?……なんて言うのは失礼か?(笑)

あ~…まぁ、大体あんな感じかな?
変わり映えしねぇな(笑)

とか言うと…それも失礼だな?
ま、どれも似たように見えるぜ

なんて言うとオッサン発言かオレ?(笑)』






『そう・・・なんだ』

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