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Best name ~ 追憶 ~

第5章 あの人に…お似合いの女の子

『アイル?終わって退屈だったら先に
どこかお店入ってて♪』


『うん・・・はい』



マナさんと美容室に行っていた時のこと





チラ・・・チラ






私はスタイリストさんと楽しそうに
カラーやスタイルの打ち合わせをしてる
マナさんを横目で見ていた





「アイちゃん今日はどうする~?」




いつものスタイリストさんが
私の後ろに立って
鏡越しに会話を始める



『ぇと・・・整える感じで』



変わり栄えしないオーダー…





私の方が、いつも先に終わるから
カフェやお店でマナさんを待ってるのが
いつもの流れ







チラ・・・チラ




私は隣の席でカラーリングをしている
マナさんを見ながら
渡された雑誌のヘアスタイルコーナーを
チラチラとみていた





「ふふ、アイちゃんも髪の毛染めてみる?」




中々付き合いの長い美容師さんだ

私の視線に気づいたのか
提案をしてくれた




『べ・・・べつに私は・・・』




なぜはかはわからないけど
ちょっと恥ずかしくなった






「気分が変わってきたのかな?
いいね♪いいね~♪」







『ぅん…と・・・
染めなくても良いんですけど』







「ふふ、キレイなバージンヘア♪
もったいないもんね」





そう言ってスタイリストさんが
私の髪をさりげに撫でて
毛先をキレイに整えてくれる







『けど・・・ちょっと』






「うん、うん?」









『・・・大人っぽくしたい』

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