
Best name ~ 追憶 ~
第1章 私の記憶
「……!?オイっ……?!…セイゴっ!?」
「なにやってんだよテメェっ!?」
『…。…。』
「この女……ヤベェっ…」
セイゴと一緒に、ずっとヘラヘラと笑っていた
二人の男は、瞬時に硬直して
逃げるように立ち去った。
動かないセイゴと二人になった私は…
〃……解放された〃
後先のことなど何も考えられず
ただそう思った。
もう乱暴されなくて済む。
家に……帰れる。
そう感じていた。
ただそれだけで良いと。
なまりのような自分の体をゆっくりと起こし
裸同然の身なりを整える。
これを…冷静というのか
逆に狂ったというのか…
〃無〃なのか…未だにわからないけれど
私は何故か、初めに
放り投げられていた私の下着を拾った。
そして…転げているセイゴの携帯電話を拾って
メモリーカードを抜き取り、本体を水に沈めた…
そう…私は何故かなぜか
この時
その場……公園から
私が辱しめを受けた証拠だけを必死に消そうと
していた。
頭で考えていた訳ではなく
体がそう動いていた。
私はきっと、すぐに警察に捕まって
罰を受けることになるだろう。
まともに考えれば、彼らが私にしたこと……
私にしようとしたことは、十分に罪に問われる。
だけどこの時、私はそんなことは微塵も思わず
考えずだった。
普通に考えたら…人からみたら
ただ、バカなことをしていたであろう。
それでも私は、そんなことはどうでも良かった。
私が悪い……それでいい。
人殺しでいい。
死刑になってもいい。
唯一…
こんな恥ずかしい……惨めな私を
誰にも知られたくない。
こんなひどい目にあった…乱暴されたことを
誰にも知られたくない。
あんな恥ずかしいことをされた私を…
親にも、友達にも…誰にも…
何がなんでも知られたくない。
…それだけだった。
「なにやってんだよテメェっ!?」
『…。…。』
「この女……ヤベェっ…」
セイゴと一緒に、ずっとヘラヘラと笑っていた
二人の男は、瞬時に硬直して
逃げるように立ち去った。
動かないセイゴと二人になった私は…
〃……解放された〃
後先のことなど何も考えられず
ただそう思った。
もう乱暴されなくて済む。
家に……帰れる。
そう感じていた。
ただそれだけで良いと。
なまりのような自分の体をゆっくりと起こし
裸同然の身なりを整える。
これを…冷静というのか
逆に狂ったというのか…
〃無〃なのか…未だにわからないけれど
私は何故か、初めに
放り投げられていた私の下着を拾った。
そして…転げているセイゴの携帯電話を拾って
メモリーカードを抜き取り、本体を水に沈めた…
そう…私は何故かなぜか
この時
その場……公園から
私が辱しめを受けた証拠だけを必死に消そうと
していた。
頭で考えていた訳ではなく
体がそう動いていた。
私はきっと、すぐに警察に捕まって
罰を受けることになるだろう。
まともに考えれば、彼らが私にしたこと……
私にしようとしたことは、十分に罪に問われる。
だけどこの時、私はそんなことは微塵も思わず
考えずだった。
普通に考えたら…人からみたら
ただ、バカなことをしていたであろう。
それでも私は、そんなことはどうでも良かった。
私が悪い……それでいい。
人殺しでいい。
死刑になってもいい。
唯一…
こんな恥ずかしい……惨めな私を
誰にも知られたくない。
こんなひどい目にあった…乱暴されたことを
誰にも知られたくない。
あんな恥ずかしいことをされた私を…
親にも、友達にも…誰にも…
何がなんでも知られたくない。
…それだけだった。
