テキストサイズ

Best name ~ 追憶 ~

第7章 ホントのキモチ・・・

リョウキも…私と住むまでは

広いあのマンションに一人暮らしだったし

広々とした家が好きな一家なのかしら?




ううん



リョウキもケイゴさんも…おっきい

お父さんも背が高いし

だから…お家もおっきいんだ、きっと


うん・・・






なんて






ちがう・・・ちがうでしょ?



何言ってるの私




バカじゃないの・・・




動揺しすぎです私(苦笑)






だけど、その理由は
なんともそれらしい

この一家らしい
このお母さんならではの理由がありました







『に…二世帯住宅??』




『一応ね、それっぽく~増築したのよ

リョウキが・・・中学にあがる頃かしら』






『お…大きいお家だなって

驚いてはいましたけど・・・』





『あははは・・・~うーん
男の子二人だからねぇ

どちらかが…そのうち長男が
お嫁さん連れてくるだろうし…

なんて考えてたのよ』





『え?じゃあ…お家の半分
向こう側はケイゴさんの世帯?

ケイゴさん、向こうに
住んでるんですか??』





『ふふっ…あの子は〃実家〃から
一歩も出てません(笑)
増築部分はホコリかぶってるわよ』






『(笑)…お家が…居心地良いからでは?

それに、お医者さんて忙しいだろうし』






彼の実家に遊びに行った時に
彼のお母さんと話していた時のこと





『まぁ、備えあらば・・・ってものね

私なんかは…ほら
そういう〃時代〃の人間だから

長男嫁だなんだって
そういう時代だったけど

今の子は今の子のスタイルもあるからね
お互い干渉しないで

のびのび暮らした方が
お互いが楽だろうって思ったのよ♪』






『わ・・・ぁ』





余計な事を聞いて
あまり失礼だといけないと

深くは聞かなかったけれど
初対面の時

それから…こんな風に
話している時に

あぁ…なんだか
現代風のお母さんだなぁ、とか

それに至るまでに
相応の…或いは、それ以上の
困難や苦労があったのかなぁ

なんて

私は勝手に思っていた



簡単に・・・サラッと言うなら


現代風と言うか

頭が柔軟で…サバサバしていて



要は



とても良い〃お母さん〃です

ストーリーメニュー

TOPTOPへ