
Best name ~ 追憶 ~
第1章 私の記憶
汚れてしまった私の体…
汚してしまった私の手…
洗い流した所で消すことの出来ないその事実を
掻き消したくて
洗い流したくて
ひたすら肌をこすり続けた。
死にたい…
自然に出てくる涙をも流して
水の中で泣いた
〃今のうちに〃…と、泣いた。
悪いことをしたのだ…
私は罰を受けて、償わなければ
私は休むことなく自分の部屋に行き
洋服、制服、鞄、教科書……
ありとあらゆるものを、ゴミ袋に入れて
次々にごみ捨て場に運んだ。
……もう2度と着ることはない。
着たくない……見たくない。
大好きだった可愛い服もすべて
ハサミで切り刻んで棄てた。
ほとんど着ることのなかったシンプルな
Tシャツとジーンズを残して。
……もう、この家に戻れることはない…
そんな気がして
〃私〃のいた形跡を
ことごとく家から消し去って行った。
『……起きてたの?』
深夜に帰宅した母に会う。
『うん……。ごめんなさい…。
ママ……ごめんなさい…』
『?……』
母は僅かに首をかしげたようだったが
すぐに自室へと入っていく。
『ううん。寝坊しないように…寝るね。
おやすみなさい…』
『~…』
『……さようなら』
時間差で父が帰宅した。
『なんだアイル…?勉強か?
早く…寝なさい。遅刻するぞ……』
『うん……。パパ……ごめんなさい。
……おやすみ』
『……』
『……さようなら……パパ』
両親が寝静まるのを待って
私はそっと二人それぞれの部屋をのぞいた。
眠る両親にそっとつぶやく。
『ごめんなさい…さようなら』
小さい声で何度もつぶやき…
涙がでそうになってすぐに立ち去った。
真面目に生きてきたこの人たちに
〃私〃という〃汚点〃を
遺してしまうのだ。
私はもう二人の前に現れてはいけない。
二度と会えない覚悟をした。
さようなら。
さようなら。
親不孝な私を…どうか許して下さい。
居たたまれなくなって
直ぐに家を出ようと思ったけれど
仕事で疲れて帰った両親を
せめて朝まで眠らせてあげたかった。
汚してしまった私の手…
洗い流した所で消すことの出来ないその事実を
掻き消したくて
洗い流したくて
ひたすら肌をこすり続けた。
死にたい…
自然に出てくる涙をも流して
水の中で泣いた
〃今のうちに〃…と、泣いた。
悪いことをしたのだ…
私は罰を受けて、償わなければ
私は休むことなく自分の部屋に行き
洋服、制服、鞄、教科書……
ありとあらゆるものを、ゴミ袋に入れて
次々にごみ捨て場に運んだ。
……もう2度と着ることはない。
着たくない……見たくない。
大好きだった可愛い服もすべて
ハサミで切り刻んで棄てた。
ほとんど着ることのなかったシンプルな
Tシャツとジーンズを残して。
……もう、この家に戻れることはない…
そんな気がして
〃私〃のいた形跡を
ことごとく家から消し去って行った。
『……起きてたの?』
深夜に帰宅した母に会う。
『うん……。ごめんなさい…。
ママ……ごめんなさい…』
『?……』
母は僅かに首をかしげたようだったが
すぐに自室へと入っていく。
『ううん。寝坊しないように…寝るね。
おやすみなさい…』
『~…』
『……さようなら』
時間差で父が帰宅した。
『なんだアイル…?勉強か?
早く…寝なさい。遅刻するぞ……』
『うん……。パパ……ごめんなさい。
……おやすみ』
『……』
『……さようなら……パパ』
両親が寝静まるのを待って
私はそっと二人それぞれの部屋をのぞいた。
眠る両親にそっとつぶやく。
『ごめんなさい…さようなら』
小さい声で何度もつぶやき…
涙がでそうになってすぐに立ち去った。
真面目に生きてきたこの人たちに
〃私〃という〃汚点〃を
遺してしまうのだ。
私はもう二人の前に現れてはいけない。
二度と会えない覚悟をした。
さようなら。
さようなら。
親不孝な私を…どうか許して下さい。
居たたまれなくなって
直ぐに家を出ようと思ったけれど
仕事で疲れて帰った両親を
せめて朝まで眠らせてあげたかった。
