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Best name ~ 追憶 ~

第8章 過去・・・未来・・・そして今

コトン・・・



『ぁ~…にしてもリョウキ…アレだ』



『はい?』



ソウタさんがグラスを置いて改まる…







『アイルからも…よく聞いてるがな

リョウキの…お父さんやお母さんに
本当によくしてもらってる、と

それは・・・本当に
本当に有り難いことだ

感謝する・・・』







『や・・・ちょ、ソウタさん

やめて下さいよ、改まって・・・』








『時代背景も…或いはあるかも知れんがな
でも、それが当たり前ではねぇだろうよ

お前のご両親がアイルを…その
なんだ・・・

迎え入れようとしてくれてる
そういう気持ちは

何物にも代えがたいもんだ
俺ぁ~…本当にもう…な』







『~やめて下さいって・・・』





思いがけぬ所で
ソウタさんに頭を下げられてしまい
俺は動揺しきっていた





相手の家に良くしてもらってる

それを言ったらオレだって

オレのが…アイルと逢った時から

このソウタさんにはずっと

良くしてもらってる






『ぁ…でも、オレも…本音を言えば

アイルのおかげで、安心してますし』






『ん~?』





『いや…だからその

自分の親と…仲良くしてくれるのが

悪いわけないスからね』






『ふふっ・・・そりゃ、ちげぇねぇわな(笑)』







『もう…うちの親がメチャクチャ
アイルの事を気にいってますからね

特に母親は…ったく
舞い上がって振り回さないといいんですけど』







『はははっ・・・あ~…アイルも、まぁ
〃お母さん〃ってものが新鮮なんじゃねぇか?

それも…お前のお母さんは良くしてくれる
優しいお母さんだったもんだから
すっかりなついちまったんだろ…(笑)』






『あ~…それ言ったら、うちのお袋も
〃娘〃が新鮮なんだと思います(苦笑)

息子の顔見る度に
女の子欲しかった~欲しかった~…って

うるさいんスよ
どんな親だっつーの・・・』







『『ハハハハハハハっ』』





なんだかんだ言って

ソウタさんと

久々にゆっくり飲む酒は

メチャクチャうまかった

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