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Best name ~ 追憶 ~

第8章 過去・・・未来・・・そして今

千葉くんの言葉に
私は…どんどん硬直して話せなくなっていく




『手・・・はなして・・・』





言葉が…みつからなくて

ギュッと握られたままの手首を
微かに引き戻しながら

身をよじらせて
精一杯……拒否を示した





正しく言うなら

耳を塞ぐように…目をそらして



いいえ…



目を合わせる事さえ

もう出来なかった





そんな私に

それまでのトーンとは変わり

絞り出すような…嘆くような

千葉くんの低い声が

容赦なく突き刺さる








『彼氏がいる……そのうち結婚もする

そんな女に…言うことじゃない

重々承知してんだよ』








『~~・・・』







『こんなこと言われたお前が困る事も
どうにもならない事も…

・・・無神経なこと言ってるって事も
みんな…わかってる

だから・・・死んでも言わないつもりだった

せっかく再会できて
お前も…アリサ達も喜んでて

俺も…本気で嬉しかったし
良かったって思ってる

だから、これからも…このまま…

だけど俺・・・っ・・・』







『~~・・・』







『俺・・・〃後悔〃してた』



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