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Best name ~ 追憶 ~

第9章 本当の姿・・・

ケイゴの話によると

そういう事があったらしい

今・・・この場で




そして・・・その場に

オレは合流している





事情は・・・わかったが





だからってな・・・









『おい……アイル…っ
なんのマネだよお前・・・っ』





オレはついに…と言うか、やっと

その場に切り込んだ







『リョウキ・・・ごめんなさい』




アイルは小さく震える背中を向けたまま
オレに謝ってきた







『ったく…なんのマネだっての・・・

~父さんも母さんも…いつまで…っ
バカみたいに突っ立って

バカみたいな話、真に受けて
マジメに聞いてんだよ?!』








オレは駆け寄って
床に座り込んでいるアイルを
急いで起こそうとした










『・・・・・・良希』








『・・・っ?!』





アイルに目を向けるオレの耳に

いつになく…冷たいと言うか

母親の酷くトーンの低い声がした







『・・・その〃バカみたいな話〃』






『っ・・・』





父さんも兄貴も…呆然として

言葉を発っせずにいた



それは恐らく

母さんも同じなんだろうけど



かろうじて…言葉を発するのは母親








『・・・彼女の言ってること・・・本当?』










ピクっ・・・




『・・・』



オレは…背中を丸めるアイルの肩を

掴みかけた手を止めた








『今の話は・・・本当なのリョウキ?』

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