Best name ~ 追憶 ~
第9章 本当の姿・・・
『ふふっ…~~さてさて
そういう事で一件落着かな??♪』
母さんがパンパンと軽く手を叩いて
立ち上がろうとする
『ぁ・・・の、でも…おばさま…私・・・』
『~~?』
なんともバツが悪そうなアイルに
母さんは…立ち上がろうとする足を止めて
再び・・・アイルの正面に座った
『アイルちゃん・・・』
『・・・ぅ』
『アイルちゃん・・・過去がなによ?』
『え・・・』
『どこで生まれたとか…誰の子だとか
男だとか・・・女だとか
どこの学校出たからとか出てないとか
過去に・・・なにをしたから…とか
そんな・・・つまらない
そんな理由で…
幸せになっちゃいけない…なんて
そんな道理がどこかにある?』
『・・・』
『それに向き合って…生きてきたのが
今ここにいるあなた自身でしょう?
そうなるまでに…ここまで来るのに
あなたの年齢に対しては有り余る程の…
困難や苦労があったんじゃないかしら?』
『・・・~』
『それは…あなたの事を知らなくても
そんな話を聞いても聞かなくても
あなたの事を見ていれば
あなたが、どういう子か
どれだけ努力をして…頑張って
そして…どれだけ良い子なのか
それは・・・見ていればわかるものよ
それこそがあなたの
〃本当の姿〃と言うものじゃないかしら?
そこに関しては
リョウキの言うとおりよ?
リョウキは…そういうあなたを
ちゃぁんと見ていた
だから私たちに…堂々と
なんの迷いもなく紹介してきた
私は…そういう事だと思うの』
『・・・っ…ぅっ…~~』
『ふふふ・・・若い子に
言うことじゃないんだけどね
アイルちゃん・・・私ね
結婚ほど…悪いもんなんかない!!って
結婚なんて・・・〃人生の墓場〃だ
って・・・思ってたのよ(笑)』
『え・・・』
『・・・へ』
『う・・・ゎ』
『・・・』
男性陣・・・と言うか
父さんは
ギョッとして
汗だくで硬直する