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Best name ~ 追憶 ~

第10章 私の家族

『ほらほら皆…帰るわよ~』


ものの数十分もしないうちに
お義母さんは帰ろうとする



『お義母さん…ゆっくり座って下さいよ
あ、いただいた飲み物も沢山あるし
よかったら・・・』



双子にべったり(笑)の
お義父さんとお義兄さんを見て
私は止めたのだけど




『ふふ、ありがと・・・でも
ゆっくりするのはアイルちゃんよ?

ほらじぃじ(笑)~おじちゃん(笑)も
アイルちゃんも休まないと

赤ちゃんがグズる前に
帰るわよ~♪』




お義父さんとお義兄さんを
つまみ出すように(苦笑)帰ろうとする
お義母さんにリョウキが・・・





『あ、ねぇ…母さん
なんならさ

アイルたち退院したらさ
しばらくウチに手伝いに来てよ』




退院後の心配をして
リョウキがお母さんにお願いしたのです





『同じ二人兄弟でも〃双子〃だぜ?
見ての通り手も〃2倍〃必要だ

アイルだって回復も必要だしさ
定年寸前の母さんなんか暇だろ?(笑)

孫といれるチャンスだぜ♪(笑)』






『ちょ…リョウキ、なんて言い方を…』



『ぷ・・・デタ~♪リョウキの俺様
でもイイねそれ♪てかさ

妹チャンとベビー〃だけで〃
実家(ウチ)に〃里帰り〃したら?

したらみんなで手伝えるし?』





『実家(それ)だけはやめろ・・・

ケイゴのバカが子どもに移る!!!』




『ぅ…ウホン…ウホ』





なんて…(笑)

再び賑わう病室で…お義母さんは・・・







『・・・やぁーね、冗談キツいわよ~』




ちょこっと眉毛をピクピクっとさせて
お義母さんは言うのです




『へ・・・?』





『まったく…年寄り=暇だなんて
失礼しちゃうわねぇ

ハナから親を頼ろうなんてリョウキ
父親の自覚も何も、あったもんじゃないわ

甘い事言ってると先が思いやられるわよ?!
現代の父親らしく
育児には積極的に参加なさい!

易々と親を頼るんじゃありません
男なら自分の家庭は自分で守りなさい!』




バッサリ・・・(笑)切り捨てると





『なんだよ?!別に無理になんて誰も

・・・って?!イデデ…~何すんだよ?!』





『フフン…〃新米パパ〃~

ちょっといらっしゃい(笑)』




お義母さんは背伸びして
リョウキの耳を引っ張り
病室を出ていく

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