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Best name ~ 追憶 ~

第2章 私の希望

『・・・』


『アンタにも事情があるだろうし?
ガキみたいなことする子達に
付き合ってらんないだろうけどさ♪
やり過ごすなら〃適当に〃したら?』



『……』




『バカ正直に、真正面からやられてると
アンタ辛くなるだけじゃん?
かわすなら、上手くかわしてさ♪』



『……』





サラッと…アドバイスをくれてるこの子は
イメージよりは

きっと、うんと賢くて
私とは比べ物にならない
世渡り上手…。






『まだまだコドモなのもあるけど♪
あ、ミカたちもね~♪

それぞれ事情もありきで、孤独とかストレスとか
みんなビビってるんだよきっと~♪

やらなきゃ自分がやられる~とかさ
あとは…そゆ場所なのかもネ♪ココ

み~んな女だしさ?』


さりげに私のおかれた状況を
この子が教えてくれていた。


この子は唯一イジメに加担しなかった…



それどころか私を助けてくれていた
何度も…



女の子は……時にえげつない

言うことも
やることも…




私はこれまでに
そうひどいものに遭ったりはしてこなかったけど
学校だとか、少なくとも子ども社会に

世の中に…そういう残念な事があることくらいは
当然知っていて



この子も…
〃そういう場所だ〃と
わかっているならば余計に


私を庇えば…
下手をすれば
自分がイジメられるかもしれないのに…



どうして……?





実際はあまり考えていなかったと思うし
考えないようにしていたけど


言葉が出そうになった…


〃…どうして?私を〃




『んふふ!~あとは…嫉妬かもね?
みんなオンナだし?』






え……?









トン……。






ミカが手を洗い終えた私を
トイレの個室に連れ込む……





え?





え……?









『新人イジメなんて…
どこにでもあるかもだけど~…
アンタ……可愛いからネ♪
あの子たちのただのやっかみもあるかも』





『・・・』








『んふふっ……みんなには~…
ナイショにしてるんだけどぉ

ミカ……

〃レズ〃なんだよね…』



『・・・・・』








え……?









れ・・・ず







……って?



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