TIME is MONEY
第6章 scene Ⅵ
指を引き抜かれ、狭い浴槽の中で体を反転させられ
雅紀と向かい合わせにされた
跨ぐように座るだけでも恥ずかしいのに、今さら顔なんて見れない
「腕、回して…」
言われるままに雅紀にしがみつくように腕を回す
腰を撫でられ、さっきまで指で弄っていたそこに
雅紀自身が触れたのに気付いて体が強張ってしまった
「かず…力抜いて」
「出来な…っ」
いざとなったら怖くなって、涙が溢れてきた
今までいくら指は受け入れた事があっても
…例えそれで快楽を覚えたとしても
明らかに質量の違うそれを受け入れるのは、やはり恐怖の方が大きくて
「かず」
「んぅ…!」
名前を呼ぶや否や、いきなり雅紀が唇を塞いだ
すぐに舌を絡め取り、あっという間に俺を翻弄する
咥内を執拗に動く舌に、知らず体の力が抜けて
…それを見計らった雅紀が、俺の腰をグッと引き降ろした
「うあ…っ!いた…っ、やぁ…!!」
勢い良く首を振って唇を離す
経験した事のない痛みとキツさに、雅紀の背中に爪を立てた
「…っ」
雅紀が顔を歪めるのは感じたけど、それどころじゃない
裂かれるような苦しみから逃れたくて、腰を浮かせようともがくしかなかった